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VMN セミナー情報

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開催日: 2012年6月9日(土)

猫後肢断脚術

症例名 :大腿骨骨肉腫
部位 : 後肢
術式 :断脚術
CT、電気メス、局所麻酔剤
アメリカンショートヘアー(メス/避妊済) 5歳8ヶ月

講師

南 毅生
獣医師 獣医学博士

演題

猫後肢断脚術

オンデマンド

  • 腫瘍科
  • 一般外科/麻酔科

5歳8ヶ月 アメリカン・ショートヘア 雌(避妊済み) 大腿骨骨肉腫
1.3D CT初見
肺への転移も確認する。転移があれば断脚は手術効果よりも疼痛管理となる。
2.手術開始
大腿骨頭へのアプローチ
大きな神経に関してはマーカインなどの局所麻酔を行う。
筋肉はできるだけ筋肉付着部で切断。
3.大腿骨頭露出
4.大腿部筋肉切除
電気メスを用いると筋肉の支配血管がわからないことがあるので、剪刀などでの切除を推奨。
出血断端がわからない場合、穿刺結紮止血また、Z字縫合も有効である。
5.断脚
6.縫合
周辺筋肉で切除部位を覆うように縫合する。
局所麻酔剤塗布
7.骨肉腫切除部位解説
犬の骨肉腫は予後不良(ほぼ全例肺転移。完治手術ではなく、疼痛緩和目的。)
猫の骨肉腫は比較的予後良好。段脚は疼痛緩和根治手術になり得る。
段脚部位 One Joint Up
大腿骨の遠位端に発生 → 股関節から切断
大腿骨の近位端に発生 → 骨盤片側切除
前肢の場合 → 肩甲骨から完全切除
8.その他
腫瘍の浸潤範囲を確認するために、切除した肢をレントゲン撮影する。
断端まで浸潤していたら再発が示唆される。
9.ポイント
股関節での切断は、股関節の関節包を切除して関節液の分泌を防ぐこと。
大きな神経を切断する場合は、結紮糸を使用したり、局所麻酔薬を使用して疼痛緩和を行う。
術前術後の疼痛緩和も重要である。

動画要約(全文)

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