VMN セミナー情報
FAST(迅速超音波検査法)オンラインプログラム
聴診器?血液検査?X線検査?そんな時、まず超音波プローブを当てるのがFASTです!
FASTは救急のための診断技術だけでなく、身体検査にも有効なツールなのです。
えっ、そんなバカな・・・と思われた方や、「FASTって聞いたことあるけど救急向けでしょ?」と思われている獣医師の方々へ。実はFASTは、身体検査に非常に有効なツールです。
Global FAST® を学ばれたあとには、超音波診断でどこまで分かるのか驚かれること間違いなしです。
来院した患者さんの状態があまり良くない。そこで直感的に最初にどの検査を考えますか。従来なら、まず聴診・採血をして、それからX線検査...... そんな流れが思い浮かぶかもしれません。
しかしそんな時、まず超音波プローブを当てることから始めるのがGlobal FAST® です。Global FAST® は、AFAST® (腹部)、TFAST® (胸部)、Vet BLUE® (肺)から成る、迅速超音波検査技術です。Global FAST® により、迅速かつ低侵襲的に、患者の状態を評価し、的確な追加検査や治療の選択に繋げることが可能となります。
そしてついに日本の獣医師の先生方に、Global FAST® を日本語で学んでいただけるようになりました。この度、VMNは米国のFASTVet.comと連携し、FASTVet.com が獣医師向けに開発した Global FAST® のプログラムを順次日本語化いたします。まずはAFAST® の公開です。獣医学分野での身体検査の可能性を広げ、新たなコアスキルとなるGlobal FAST® をぜひ学んでみませんか?
AFAST ® 、TFAST ® 、Vet BLUE ® を統合したGlobal FAST ®
――獣医師にとってどう役立つのか?

FASTとは、Focused Assessment with Sonography for Trauma (超音波による外傷の迅速評価)という超音波検査名を略して頭文字で表したもので、トリアージや介入後のスクリーニング検査法として、1990年に人の外傷外科医によって生まれました。その後すぐに、非外傷(トリアージ)とモニタリング(トラッキング)に対する医療現場での画像検査ツールへと形を変えていきました。
FAST“T3”とは、外傷(Trauma)、トリアージ(Triage)、トラッキング(Tracking)(モニタリング)へと適用を拡大したパラダイムの変化を表し、2005年にFASTVetが確立したアプローチです。
一言で表すと、AFAST® 、TFAST® 、Vet BLUE® を統合したGlobal FAST® は一つの獣医学超音波検査法として身体検査の延長で行う検査であり、私達の新しいコア・スキルでもあります。
AFAST® (腹部FAST)、TFAST® (胸部FAST)、Vet BLUE® (肺)、そしてGlobal FAST® は、獣医師が臨床上の重要な疑問に対する答えを見つけてより良い結果へとつなげるために、臨床現場で迅速かつ安全に第一線で実施できるスクリーニング法としてFASTVet が開発した検査法です。
・次に進むべき最適な診断検査を選択できる
・至適標準基準の検査まで、動物の生存をより良い状態で維持する
・至適標準基準の治療まで、動物の生存をより良い状態で維持する
・異常を“見る”ことで、根拠に基づいた情報をより正確に提供する
FASTVet x VMN は、皆さまがGlobal FAST®を習得し、その臨床的意義を理解できるよう全力を尽くします!
AFAST® オンラインコース
AFAST® オンラインコースは、⾃分のペースで進めることができる収録済みのオンライン講義です。
次のモジュールに進むには、モジュールごとに出題されるクイズ に正解率80%で合格することが必要です。
ただし、各モジュールの試験は5回までしか受験できません。5回で合格できない場合には終了時の修了証書が取得できませんのでご注意ください。
すべてのモジュールを完全に修了するための受講期間は視聴を開始してから12か⽉となります。
AFAST® の目的
• 画像取得
• 各AFAST® 画像の落とし穴とアーチファクトを理解する
• 腹水スコアの算出法を習得する
• 腹水スコアリングシステムの意思決定への活用法を習得する
• 血液量の状態の評価法を習得する
• AFAST® 実施時の心膜液および胸水の診断法を習得する
• 目的臓器アプローチとその限界を理解する
• 日常診療する様々な動物にAFAST® と腹水スコアを適用する
FASTVet.comの創設者

ABVP(米国獣医臨床医会)認定専門医、そしてACVECC(米国獣医救命救急学会)認定専門医であるDr.グレゴリー・R・リシアンドロは、コーネル大学獣医学部卒業後、ニューヨーク・アニマルメディカルセンターで小動物内科・外科学のローテーション制インターンシップ、テキサス州サンアントニオのペット救急センターでは救命救急治療のレジデント課程を修了しました。
Dr.リシアンドロは30年の獣医師キャリアのうちほぼ半分は一般診療に、その後半分は救命救急診療に携わり、当初は救急科担当医でしたがのちに臨床専門医になりました。彼は一般診療をしていた時期全般と救急科に勤務してから3年までは、超音波を使用していませんでした。
“僕は1999年に腹部超音波初級コースを受けましたが内容があまりにも膨大でした。ですから、超音波が自分にとってコア・スキルになるとは全く思えなかったのです。でも、FAST検査なら臨床的に役立ちそうだし、当初の検査は4種類の画像を使用するだけだったので、「なんだ、4つの画像なら覚えられるぞ!」と思いました。その結果、超音波を行わないことで、自分が毎日見何を落としてきたのかを悟り、愕然としました。”
Dr.リシアンドロが関心を寄せたのは、最善の獣医療を提供するには臨床上の重要な疑問に対する答えを直ちに見つけることで、そのためにはFASTと臨床現場で行う超音波検査(point-of-care ultrasound)を統合させることでした。そうして彼が開発し、発表してきたものが、目的臓器アプローチによるAFAST® 、AFAST® 応用腹水スコアリングシステム、気胸、胸水、心膜浸出液のためのTFAST® とそれによる心エコー画像ならびに血液量状態の評価法、そして最も新しいものは、初の先行型である局所パターンに基づいた肺の超音波検査法で、Bラインスコアリングシステムと肺の視覚言語を提供するVet BLUE®です。
Dr.リシアンドロは毎年、医師向けのTRISAT(The Trauma Institute of San Antonio:サンアントニオ外傷学会)クリティカルケア・ウェブキャストシリーズやテキサス州全土のレベルⅠ外傷センターで特別講師を務め、そのほか様々な大学の獣医学部や医師らと共同研究も行っています。現在、査読付き論文でGlobal FAST® アプローチの裏付けとなった臨床関連研究は18編を超えています(https://fastvet.com/publications-references-validating-fastvet-techniques/)。
2014年にはWiley©社からFocused Ultrasound Techniques for the Small Animal Practitionerという成書が出版され、彼はその編集者であり章を提供する著者でもあります。本書は英語、スペイン語、ギリシャ語、日本語、中国語、ポーランド語の6ヶ国語に翻訳されており、2021年には同じくWiley©社から第2版も発売されます。
彼はアメリカ合衆国全土、カナダ、メキシコ、ヨーロッパ、南米、中東などを含む12ヵ国の獣医師を対象に講義と教育を続け、International Veterinary Point-of-Care Ultrasound Society (国際獣医POC超音波学会:IVPOCUS, IVPOCUS.org )の会長としてこの心躍る新境地で獣医学をリードしています。

ACVIM認定専門医(小動物内科学)であるDr.ステファニー・リシアンドロはテキサスA&M大学獣医学部を卒業し、ニューヨーク、アニマルメディカルセンターでは小動物内科・外科学のローテーション制インターンシップを修了しました。ジョージア州ロズウェルの一般診療所で1年を過ごした後、ニューヨーク、アニマルメディカルセンターで内科のレジデント教育を受けました。これまでの研究課題は心臓病学と胃腸学であり、その後も専門病院の内科医やモバイル型超音波装置の特別顧問として、さらに遠隔治療にも力を注いできました。Dr.ステファニー・リシアンドロは現在、テキサス州フォートワースのOncura Partners社で内科医長を務めています。
“私は25年前にレジデント教育課程を修了して以来ずっと、包括的な腹部超音波検査や詳細な心エコー図検査、超音波ガイド下による処置に携わってきました。しかし、グレゴリーがFASTを学び始めたときは、超音波の新たな領域となるFASTをなかなか受け入れることはできませんでした。それから間もなく、私は日々の診療の中でGlobal FAST® の重要性を理解することができました。たとえば、自分が適切な順序で正しくその体腔を検査できるように構成されていることや、常に動物を安全に保定しているか確認できることです。 それだけでなく、X線画像で疑わしい病変や隠れている問題を検出するには、Vet BLUE®が非常に大きい影響力を持つことも実感しました。私の複数の紹介病院でもGlobal FAST® を実践するための教育を行い、飛躍的に忙しくなりました。小動物獣医療の向上にとって、これはまさにゲームチェンジャーです。”
セミナー情報
FAST関連セミナー お申込みの流れについて
1. お申込みWEBサイトから: 2. 参加確認メールご送付参加概要やお支払いの方法を記載した参加確認のメールをお送り致します。 3. 参加費お振込み参加費は事前振込みとさせていただきます。 受 講
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FAST(迅速超音波検査法)オンラインプログラム
AFAST® 2020年版の項目 AFAST® オンラインコース・カリキュラム― 1モジュール=1時間
Module 1- | FASTの歴史と概要 |
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Module 2- | AFAST® の臨床適用と腹水スコアリングシステム |
Module 3- | 横隔膜-肝臓(DH)画像 ‒ 画像取得とそのポイント、落とし穴、アーチファクト |
Module 4- | 脾臓-腎臓(SR)画像 ‒ 画像取得とそのポイント、落とし穴、アーチファクト |
Module 5- | 膀胱-結腸(CC)画像 ‒ 画像取得とそのポイント、落とし穴、アーチファクト |
Module 6- | 肝臓-腎臓(HR)画像 ‒ 画像取得とそのポイント、落とし穴、アーチファクト |
Module 7- | 偶発的および予想外の所見に関するケーススタディ - AFAST® とそれによる目的臓器アプローチ |
Module 0- | サプリメンタルモジュール - AFAST® の方法と目的臓器アプローチについて |
セミナー動画は日本語吹き替え版となります。
※ FASTの発音については講師の発音を踏襲してファーストとしている部分がありますが、今後「ファスト」に統一致します。
VMN非会員 : VMN会員ではない方 VMN無料会員 試行会員 学生会員
- AFAST® (オンライン受講)
VMN有料会員 VMN非会員 ¥74,800(税込) ¥107,800(税込)
FASTのプログラムあるいは視聴について、何かご不明な点がございましたら
VMNサービス事務局 セミナー専用メールアドレス(seminar@vmn.ne.jp)までお問合せください。
ご注意
ペット・ベット社が提供している FASTVet.com "FAST" オンラインプログラム 日本語版は、小社が FASTVet.com から正式に許諾を得て、日本で公開している唯一のオンラインプログラムとなります。プログラムの内容・シラバスのコンテンツ等の著作権は全て FASTVet.com に属します。 FASTVet.com の許可なくこれらを利用することは著作権に抵触しますのでご注意ください。