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VMN セミナー情報

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開催日: 2015年6月21日(日)

神経学セミナー2015

1.急性神経筋虚脱
2.痙攣発作と間違えやすい疾患
3.神経眼科学

講師

Simon Platt
BVM&S, MRCVS, Dip. ACVIM (Neurology), Dip. ECVN
University of Georgia – College of Veterinary Medicine
Athens, GA, USA

演題

急性神経筋虚脱
痙攣発作と間違えやすい疾患
神経眼科学

関連ハンドアウト(参考資料)

オンデマンド

急性神経筋虚脱 vol.01
  • 脳神経科

●イントロダクション
運動不耐性はいくつかの広汎な系統の機能不全によって起こる:神経筋系、心血管系、呼吸器系。整形外科系
●神経筋の解剖学
神経筋(下部運動)単位
●神経筋疾患の臨床症状
基礎原因は様々だが症状は似ている。
筋および神経筋接合部の疾患では、運動によって筋力低下が悪化する。
運動失調は起こらない!
歩幅の短いぎくしゃくした歩行vs.高い足踏み歩行
蹠行(せきこう)姿勢:(動画あり)
●神経筋疾患の臨床症状
大半は反射が低下する
筋緊張の低下
重度の筋萎縮
重度疾患の動物は「ひどく足を引きずっている」ように見えることがある
猫では腹側屈曲が一般的
C1-T2脊髄疾患と鑑別する必要がある

急性神経筋虚脱 vol.02
  • 脳神経科

●脊髄および神経筋病変の鑑別
C1-C5 脊髄?
 四肢または片側不全麻痺で、反射は正常または亢進
C6-T2 脊髄?
 四肢または片側不全麻痺で、前肢の反射は正常または低下
神経筋?
 四肢不全麻痺で全肢の反射が低下または消失
●脊髄反射の評価
(動画あり)
●神経筋疾患 その他の臨床症状
嚥下障害
発声障害
喉頭不全麻痺
肋間筋虚弱
横隔膜不全麻痺
拘縮
まれに排尿/排便の機能障害?
まれに脊椎痛?

急性神経筋虚脱 vol.03
  • 脳神経科

●神経診断検査
ミニマム・データ・ベース クレアチンキナーゼの測定を含む
胸部および腹部X線検査 +- 超音波検査
 腫瘍に関連していないか? 食道拡張などを起こしていないか?
内分泌検査
感染性疾患の抗体価 (トキソ / ネオスポーラ)
‘テンシロン’ 試験 / 抗 h rag AB 価
+- CSF 穿刺
電気的診断検査
 筋電図
 神経伝導速度
神経および筋肉のバイオプシー
●筋電図
全身麻酔下で実施する
筋腹に針を挿入する
全ての筋肉を評価する
多くの筋疾患症例で突発性の電気的活動が認められる
特異的ではない
●診断手技
筋肉および神経のバイオプシー
 罹患領域を選択する
 EMGをガイドにする
 同じ領域から筋肉と神経を採取する
 2つ以上のサンプルを採取する
 新鮮な状態で固定した標本を作る
 認められた検査機関を利用する(エジンバラ大学、カリフォルニア大学サンディエゴ校)
 http://www.ed.ac.uk/schools-departments/vet/services/pathology/muscle-pathology

急性神経筋虚脱 vol.04
  • 脳神経科

●急性神経筋疾患
特発性多発性神経根炎/クーンハウンド
ボツリヌス症
劇症型重症筋無力症
(ダニ麻痺 – 米国/オーストラリア)
運動誘発性虚脱
有機リン中毒
低カリウム性ミオパシー(猫で多い)
多発性筋炎(猫で多い)
大動脈血栓塞栓症(猫で多い)
●急性多発性神経根炎
犬の急性LMN疾患において最も一般的な原因
甚急性で顔面の筋肉に及ぶこともある!
猫では非常にまれ
CSFは軽度に異常を示すことがある
除外診断
自己限定性疾患 - 4-6週間の集中的な支持療法(理学療法、水中療法含む)
ステロイドは効果がないと思われる !
まれに呼吸器の合併症を伴う
●クーンハウンド麻痺
症例動画あり
最も重要な検査は反射検査。前肢、後肢共に反射が低下する。

急性神経筋虚脱 vol.05
  • 脳神経科

●ボツリヌス症
腐敗した食物や死肉/ウジ虫を摂食することでClostridium botulinumの毒素が体内に入る
 一般的ではない-狩猟チームの罹患
 胃と腸上部から吸収される
作用部位は神経筋接合部
 アセチルコリンの放出を遮断する
 全身性の筋力低下を招く
 自律神経機能障害も生じる
●発病機序
●ボツリヌス症-臨床症状
神経筋系に限定される
 一般に歩行能力は維持される
 緊張/反射の低下
 嚥下障害
 巨大食道症=まれ
診断
 摂取物中に細菌を検出する
 小型齧歯類による中和試験
猫の症例は報告されていない
●ボツリヌス症 – 治療
支持療法
軽度〜中程度の症例は2〜3日で症状が消散する
換気、嚥下障害の管理が必要なこともある
C. botulinum抗毒素 – 有益性は無い
 C型に特異的な毒素は入手できない
完全回復には1-3週間かかる

急性神経筋虚脱 vol.06
  • 脳神経科

●後天性重症筋無力症
局所性: 食道、喉頭、咽頭に限定している
 犬 (全症例の26-43%); 猫 (15%)
全身性: 運動不耐性 ± 巨大食道症
 犬 (57%まで ); 猫 (70%)
劇症性: 麻痺と巨大食道症を急性発症する
 犬 (16%); 猫 (15%)
●後天性重症筋無力症好発品種
犬: ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバー、秋田犬、ニューファンドランド、チワワ、グレート・デーン、スコッティー、その他のテリア種
猫: アビシニアン、ソマリ
二峰性の発症年齢
 犬: 4カ月齢-4歳、9-13歳
 猫: 2-3歳、9-10歳
巨大食道症: 犬 (57%); 猫 (20%)
胸腺腫: 犬 (3%); 猫 (26%)
 胸部レントゲンが重要となる。
●後天性重症筋無力症臨床症状
挿間性の運動不耐性
 運動により悪化する
 休息により改善する
反射は温存される!
 眼瞼反射は疲労している場合がある
脳神経症状
 顔面
 咽頭 / 喉頭
 吐出
 巨大食道症
●MG の病態生理学
機能的AChRの減少による神経筋伝達不全
 Ach受容体は主にIgG細胞介在性に破壊される
  Ach受容体分解率の増加
 補体介在性終板融解
●重症筋無力症 – 診断
テンシロン試験
 サポート的に行う検査。
抗-ACh 受容体抗体
 ゴールドスタンダード
他の検査
 筋肉のバイオプシー
 電気的診断検査
●重症筋無力症 – 治療
臭化ピリドスチグミン
ネオスチグミン(非経口)
免疫抑制剤
 プレドニゾン、アザチオプリン、ミコフェノレート
基礎原因
 胸腺摘出術 – 胸腺腫
●重症筋無力症 – 予後
全体的な予後は要注意である
一年以内の死亡率は40-60%
自己限定性疾患の報告?
巨大食道症が消散することはほとんどない
猫は犬よりも生存率が高い

急性神経筋虚脱 vol.07
  • 脳神経科

●運動誘発性虚脱 (EIC)
ラブラドールレトリバーに最も多い
遺伝性疾患。キャリア率は30-40% !
5カ月齢 – 3歳
それ以外は正常で「健康な」犬である
●(EIC) 臨床症状
5-20分の激しい運動により起こる
筋力低下および散発性の 虚脱
足を広げた長い歩幅 !
後肢の筋力低下
+- 協調運動失調
弛緩性と反射消失性
意識は維持される
30分以内でに復する
●(EIC) 病態生理学と診断
ホモ接合性ダイナミン-1 (DNM-1)突然変異
DNM-1 は脳と脊髄にある
要求に応じて神経伝達物質を小胞内に再封入する
検査はミネソタ大学で実施されている– 血液 /頬粘膜スワブ
治療は激しい運動を避けること
予後は中程度
●低カリウム血症
臨床症状 < 3.0 mEq/L
CKの増加 < 2.3 mEq/L
横紋筋溶解症 < 2.0 mEq/L
頚部腹側屈曲
全身性の筋力低下
素因因子
 腎不全、利尿剤療法、フロセミド、輸液療法、糖尿病
バーミーズの子猫
●猫に腹側屈曲を起こすその他の原因
多発性筋炎
多発性ミオパシー
チアミン欠乏症
+- 甲状腺機能亢進症
+- 重症筋無力症
頚部痛
●質疑応答

痙攣発作と間違えやすい疾患 vol.01
  • 脳神経科

●運動障害
神経学の新しい分野
不随意運動
多くは活動していない状態の時に認められる
意識喪失は伴わない
神経系の機能的異常
しばしば品種関連性である
局所性 vs. 全身性
●臨床症状/症候群・定義
痙攣:筋痙攣は、筋肉の不随意性かつ強制的な収縮で弛緩は起こらない
ジスキネシア:随意運動が困難であるか、歪みを生じる
筋緊張症:開始刺激によって筋収縮が持続する
ミオクローヌス:筋群の不随意的な収縮および弛緩が突然起こることで、身体の一部がリズミカルに動く
攣縮:短時間の自律的な痙動
テタヌス:弛緩期を伴わない持続的な筋収縮
振戦:身体の異常な反復性のふるえ
●ミオクローヌス
筋肉のショック様の収縮
大筋群の反復性でリズミカルな屈伸運動
睡眠中に持続する
局所または全身性
四肢 / 顔面の筋肉
犬ではしばしばジステンパーによって生じる
特異的な治療法は残念ながらない。
●振戦
最も多くみられる運動障害
複数の筋肉が一定頻度で同期収縮する
局所または全身性
睡眠中は止まる
生理的、特発性(本態性、例、老人性)、病的
病変は中枢神経系から末梢神経系のあらゆる部位
治療は基礎疾患の治療。対症療法としてジアゼパムやステロイド。

痙攣発作と間違えやすい疾患 vol.02
  • 脳神経科

●筋緊張症(動画あり)
筋収縮の延長または筋弛緩の遅延
運動や刺激の後に起こる
クロル(チャネル)伝導性低下によって生じる
先天性:チャウチャウ/ ミニチュア・シュナウザー/オーストラリアン・キャトル・ドッグ/ジャック・ラッセル
触診で筋肉の陥凹形成が認められる
プロカインアミド/フェニトイン、またはメキシリチンで治療する
●発作性ジスネキシア(動画あり)
随意運動力の障害
小刻みで不完全な動き
異常姿勢
 肢の挙上
 後弯姿勢
活動中または休息中に発生し、‘痙攣’のように見える
筋緊張の亢進
虚脱
品種関連性について調べる
フェノバルビタールおよびプロポフォールとの関連が記述されている
●(1) スコッチ痙攣(動画あり)
3歳未満
76%は1歳未満;雌に多い
ストレス、興奮、運動
先に前肢が罹患する
アーチ状の背中;後肢の硬直
12/31が後肢だけの発症
10分以内に消退する
常染色体劣性遺伝
セロトニンの欠乏?
メチセルジド投与後2時間で運動により誘発される
SSRIおよびACPによる治療
非進行性;改善するかもしれない

痙攣発作と間違えやすい疾患 vol.03
  • 脳神経科

●(2)キャバリアの挿間性緊張亢進(動画あり)
挿間性転倒症候群
英国、米国、オーストラリア
常染色体劣性遺伝、第7染色体
この品種の13%がキャリアー
Brevican遺伝子の欠失
遺伝子検査が利用可能
3 - 7ヶ月齢から4歳までに発症する
その他は正常運動(時間は様々)によって発症が誘発される
後肢の‘弾む’ような歩行
うさぎ跳び歩行、背弯姿勢、虚脱へと進行する
意識喪失は伴わない
通常の検査は正常
クロナゼパムで治療?
アセタゾラミドで治療?
●(3) ボーダー・テリアの痙攣症候群(動画あり)
犬のてんかん様痙攣症候群/スパイク病
発作性ジストニア性舞踏病アテトーゼ /非運動誘発性ジスキネジア
多くが3歳未満である
性差はない
2-30分間続く(0.5-150分)
活動や睡眠が発症を促すことはない
歩行困難/軽度の振戦/ジストニア
全肢および頭頚部が罹患する
消化器症状/皮膚病/食物不耐性が関連する
食事の変更で改善するかもしれない - ヒルズのk/d?(低アレルギー系のもの)
●(4) チヌークの発作性ジスキネシア(動画あり)
起立または歩行不能
頭部振戦
肢(1本または複数)の不随意屈曲
10分 - 1時間続く
常染色体劣性遺伝
治療法は不明
●(5) アイリッシュ・ウルフハウンドのびっくり病(動画あり)
過剰驚愕症
音や接触に誘導される
筋硬直および無呼吸
全身性振戦
抑制性伝導(グリシン)輸送の欠陥
シナプス前のグリシン輸送をエンコードする遺伝子の微小欠失
1週齢 - 3ヶ月齢
血液検査が利用可能である
●(6) ミニチュア・ワイヤーヘアード・ダックスフントのラフォラ病(動画あり)
家族性のミオクローヌスてんかん
視覚、聴覚、触覚刺激に対する反応として生じる反復性筋収縮
6 - 13歳
MALINタンパク質をコードするEPM2B遺伝子の突然変異
筋バイオプシー!
●(7) ドーベルマンの舞踏病(動画あり)
片側または両側後肢の間欠性屈曲
筋萎縮および筋力低下も認められる場合がある
腓腹筋あるいは坐骨神経の疾患
バイオプシーでは軸索の疾患
治療法は不明
●(8) 雄のラブラドール・レトリバーの全身性筋硬直(動画あり)
2 - 41ヶ月齢(発症の平均は17ヶ月齢)
成熟期に安定する
後肢から前肢に進行する
全身性の筋硬直
安静時にも続く
屈曲姿勢 & 動作緩慢
おそらくX連鎖遺伝障害
治療法はない(NSAID?)

痙攣発作と間違えやすい疾患 vol.04
  • 脳神経科

●ヘッド・ボビング(動画あり)
特発性頭部振戦
姿勢反復性ミオクローヌス - 伸展反射メカニズム?
ドーベルマン、ボクサー、ブルドッグ、その他
若齢犬では家族性(1歳未満)
イングリッシュ・ブルドッグの中央年齢は2歳
性別は影響しない
上下あるいは左右の振戦 - 5-6Hz
間欠的
持続時間の中央値は3分
反応性と意識はある
安静時に起こる、 活動時と何かに注意を向けた時には停止する
犬は正常だがトリガーが存在する
視床および小脳の病変が原因となる可能性がある
治療法はない
消退する可能性もある(イングリッシュ・ブルドッグの49%)
●起立性振戦(動画あり)
若齢のグレート・デンおよびスコティッシュ・ディアハウンド
姿勢時振戦
負重した時のみ起こる
横たわっている時には発現しない
13-16Hzの活動電位
ガバペンチンに反応する場合がある
●猫の知覚過敏症候群(動画あり)
発作的な行動学的攣縮および束攣縮
しばしば刺激に反応して起こる
猫は興奮し攻撃的になる
激昂して舐める、噛む、走り出す
瞳孔散大/幻覚?
1-5分間持続する
局所疾患 vs. ケイレン発作 vs. 行動学的問題?
抗炎症剤 /抗痙攣剤またはSSRIで治療する

痙攣発作と間違えやすい疾患 vol.05
  • 脳神経科

●ナルコレプシー / カタプレキシー
ナルコレプシー = 睡眠覚醒のコントロール障害
カタプレキシー = 筋緊張の障害
家族性、遺伝性、あるいは後天性
ドーベルマン、ラブラドール、ミニチュア・プードル、ビーグル、ダックスフント
ドーベルマンとラブラドールでは、完全浸透性の常染色体劣性遺伝
第12染色体 – canarc-1遺伝子
REM睡眠で虚脱する
興奮により誘発される
生後6ヶ月以内に認められる
神経伝達物質の異常
ヒポクレチン/ オレキシン – 視床下部神経ペプチド (Hcrt-1 & 2)
覚醒時には分泌が増加し、睡眠時には減少する
遺伝の場合は受容体が欠損している
自己免疫性?
症状はイミプラミンおよび(または)アトロピンのIV投与で軽減する
イミプラミンおよび メチルフェニデートで治療する
●REM睡眠障害
睡眠の2つのステージ –  ノンレムとレム
ノンレム睡眠 = 体温、心拍数、呼吸数は低下するが、筋緊張は正常
レム睡眠 =体温、心拍数、呼吸は増加し、無緊張と眼球運動を伴う
●レム睡眠障害
レム睡眠中にみられる、ある程度の運動は正常 である
通常は脳幹が脊髄内のLMN細胞を抑制する
四肢の激しい動き、遠吠え、吠える、唸る、咀嚼する、噛む
眼を覚ますこともある
犬の30% = ゴールデン・レトリバー
64%が1歳未満(2ヶ月齢-7.5歳)
確定するにはEMGとEEG検査が必要である
臭化カリウムで治療すると80%は発症が減少する

痙攣発作と間違えやすい疾患 vol.06
  • 脳神経科

●強迫性行動障害
常同行動 = 目標や働きを持たずに反復して起こる一定の行動パターン
CDはヒトのOCDに類似している
 手を洗う、物を配置する、点検する、儀式
様々な神経伝達系が関与している
 オピオイド介在性、ドーパミン作動性、セロトニン作動性、グルタミン酸作動性
犬猫では:運動、口に関するもの、攻撃性、発声、幻覚性
運動 – 旋回、尾を追う、光を追う
口に関するもの – 肢端や体幹を舐める、空中を舐める、鼻を舐める
攻撃性 – 自己に向かう、無生物を攻撃する
発声 – リズミカルに吠える、あるいは唸る
幻覚性 – 驚愕、影や光を追う
原因:
 ストレス – 葛藤行動
 遺伝子型 – 遺伝的素因例、ドーベルマンの体幹の吸引 / ブル・テルアの回転 / ミニチュア・シュナウザーの臀部のチェック
 医学的問題
 条件付け
●大いなる未知の世界…

神経眼科学 vol.01
  • 脳神経科
  • 眼科

●第二&第三脳神経の検査法
威嚇まばたき反応
●刺激
●反応
瞳孔対光反射

神経眼科学 vol.02
  • 脳神経科
  • 眼科

●急性失明(動画あり)
視神経? 網膜? 中枢性? を見極める。
視神経や網膜が問題であれば障害物が見えていない。脳の問題なら見えているがそれを知ることができない。
●症例の神経学的検査
精神活動正常
姿勢反応異常なし
脊髄反射正常
他の脳神経障害なし
無反応性の散瞳
●視覚路(CN II&前脳)
●失明 - 局在診断
散大した反応不良の瞳孔
 網膜、視神経、視交叉(または、神経線維が出て動眼神経へと進む前の視索)の病変
 末梢性の失明
正常で反応性の瞳孔
 殆どは視交叉後
 神経線維が出て動眼神経に進んだ後の視索、視放射、または後頭皮質の病変
 中枢性の失明(大脳皮質の問題)
●失明 - 鑑別診断
散大した反応不良の瞳孔
 眼疾患
 視神経、視交叉、視索
 脳卒中、視神経炎、外傷、腫瘍
正常で反応性の瞳孔
 中枢神経疾患

神経眼科学 vol.03
  • 脳神経科
  • 眼科

●失明 - 視神経炎
原因
 感染性病原菌に関連、免疫介在性、腫瘍随伴性、特発性
脳炎併発を除外するための脳脊髄液分析
微生物に対する抗体価
治療
 微生物に特異的な治療
 プレドニゾンと免疫抑制化学療法
●症例の診断検査
ミニマム・データベース – 正常
胸部と腹部X線検査 – 正常
脳脊髄液 – 正常
MRI -
●瞳孔不同 症– CN II/III/交感神経性散瞳または縮瞳
散瞳し過ぎている? 光を当てても縮瞳しない
 CN IIまたはIIIに病変
  視覚はあるか?
   あれば…..第三脳神経の病変
   内側への眼球運動も低下する可能性がある(内側直筋が第三脳神経の支配を受けるため)
   CN III 病変では、上眼瞼が下垂する場合もある
縮瞳し過ぎている? 暗くしても散瞳しない
 交感神経病変(ホルネル症候群)
●補助診断検査 – 点眼!
散瞳し過ぎている – CN III の病変 – 瞳孔への副交感神経機能の喪失
瞳孔の受容体が‘過敏’になる
副交感神経作動薬に対する過剰な反応
ピロカルピン点眼 –20分で急速に縮瞳する(正常な目は40分かかる)
●瞳孔不同症 – CN III
VITAMIN D
腫瘍
自律神経障害
チアミン欠乏症
海綿静脈洞症候群(III、IV、V、交感神経)

神経眼科学 vol.04
  • 脳神経科
  • 眼科

●症例:11歳、避妊雌のチワワ
●神経学的検査
左側眼瞼下垂
左眼散瞳;右眼縮瞳
威嚇まばたき反応は両眼とも正常
左眼の内側方向への運動低下
左側の直接および共感性対光反射喪失
角膜および顔面の感覚は良好
病変の局在診断??????
●CN III (動眼神経)

神経眼科学 vol.05
  • 脳神経科
  • 眼科

●症例:シグナルメント&主訴
7歳の在来短毛種
瞳孔不同を急性発症した
視覚障害の可能性がある
室内飼育猫
外傷無し
定期的なワクチン接種済
その他は正常
●病変の局在診断
頭蓋内 - 前脳
頭蓋内 - 脳幹
頭蓋内 - 小脳
C1-C5
C6-T2
T3-L3
L4-S2
神経筋
瀰漫性または多病巣性
●鑑別診断
Vascular 血管性
Inflammatory 炎症性
Trauma / Toxin 外傷/毒素
Anomalous (先天的)異常
Metabolic 代謝性
Idiopathic 特発性
Neoplastic 腫瘍性
Degenerative 変性性

神経眼科学 vol.06
  • 脳神経科
  • 眼科

●診断検査?
CBC?
生化学?
尿検査?
血清抗体価/感染症PCR?
体腔の画像診断検査?
CSF?
CT vs MRI?
●CSF と MRI
脳脊髄液穿刺
細胞数 - 2342 wbc/ul
タンパク質 – 57 mg/dl
細胞診 – 混合性だが65%は好中球
●T1強調+造影
●治療の選択肢
ステロイドを使用する場合の用量は?
その他の免疫調整薬ならどれを使うか?
抗生物質?
放射線?
手術?
●瞳孔不同症 - 交感神経性縮瞳
交感神経病変=ホルネル
 +眼球陥凹、眼瞼下垂、
 第三眼瞼突出
 通常、視覚は喪失しない
 他の症状から局在診断する
 末梢性>中枢性
 50%は特発性
 外傷/耳疾患/腫瘍
●瞳孔の拡張

神経眼科学 vol.07
  • 脳神経科
  • 眼科

●斜視 – CN III/IV/VI (VIII)
第3脳神経が病態だと腹外側
第6脳神経が病態だと内側
第4脳神経の障害は非常に稀で、眼球が回転する方向で斜視が生じるので瞳孔が縦に長い場合検出できる。
●斜視 – CN III, IV, VI
斜視の向きの違いは、それぞれの支配している筋肉群の違いから起こる。
●片側斜視+他の症状無し
鑑別診断:
 外傷
 腫瘍
 血管性
 眼球外病変
 筋疾患
診断
 病歴
 順序立てた身体検査と神経学的
 検査
 血清CK
 眼球の超音波検査
 その上で、必要に応じてCSFと
 CTまたはMRI
●質疑応答

動画要約(全文)

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